茅渟湾亭

茅渟湾亭は「ちぬわん・てい」と読みます

テレワーク狂想曲

勤め先でテレワークが導入されて2ヶ月が過ぎた。前回は「見聞録」としてその様子を記事にしたが、今度はそれからの動きをまとめてみたい。

0x2d1.hatenablog.jp 

 テレワークと定期券

猫に小判、豚に真珠、テレワークに定期券である。
単純に考えれば、テレワークによって通勤が発生しないのならば、定期券は要らない。勤め先でのテレワーク導入時には、定期券の扱いはそのままとなっていた。

ちょうどテレワークが始まってすぐに自分の定期券は更新タイミングとなったのだが、定期券の損益分岐点を考えて定期券の購入を一旦見送ることにした。もちろん、クラス……いやチームのみんなにはナイショだよ?

「定期券の損益分岐点」だが、とても大雑把に言うと、月に12-16往復程度しないのであれば元が取れない*1
自分は完全週休二日制・祝日休み(よくあるホワイトカラーである)の職場で働いているため、月の勤務日数は大体20日前後。自分の通勤ルートでの、定期券の損益分岐点は16往復。そこでテレワークにより出勤回数が半減すれば、その時点で定期券の元は取れない……と考えるのは若干早計であって、実際には私用で都心部へ出ることもあるから、それを考慮しても元が取れないと判断したのだ。

実際、5月中は緊急事態宣言が発令されていたことや大型連休もあり、10回弱しか出勤しなかった。また、私用でも通院で都心部へ1回出ただけであり、結局のところわずかではあるが定期券を買わなかったために得をすることができた。

もたつくカーソルと、ルータの設定

4月の終わりに導入された弊社テレワークだが、某リモートデスクトップツールを用いて職場のマシンにリモートアクセスする仕組みである。
これが何故か、毎日午後になると遅延がひどくなる事象が発生していた。時には文字を入力してから反映されるまで5-10秒程度待たされることもあり、作業効率という面で非常に悪影響を及ぼしていた。この遅延について同僚も皆不満を並べていたので、会社側のネットワークの問題と思われていたが、上層部に情報をあげても改善される兆しがなかった。

ところがある日、会社で上司が一言「ネットワーク担当の人がルータの設定見直したらしいよ」と。
なるほど、確かに在宅勤務の日に試してみると、嘘のように遅延が解消されている。ネットワークには詳しくないのだが、そういうものなのだろうか?

テレワーク環境と、増える出費

テレワークの環境だが、会社支給のノートパソコンと、自前の光回線を用いて自宅からアクセスしている。このノートパソコンがいただけない。まず画面解像度が1366*768という、違法レベルの低解像度である。FullHDは人権

こんな画面ではリモート作業なんてやっていられないので、自前の23インチFullHDモニタを接続してそちらで作業を行なっていた。モニタを中心に置き、ノートパソコンは開いた状態でチャットツールの画面を表示させて横に置くスタイル。

こうすると、ノートパソコンのキーボードには手が届かないので、別に外付けでUSBキーボードか何かを用意する必要がある。快適な入力環境を追い求めた結果、テンキーのないキーボードを2つ用意し、椅子に座った時に腕が真っ直ぐ伸ばせるようにしてキーボードを配置、右手用と左手用で分けて使うことにした。
時期が若干前後するが、以下tweetのような形である。

こうなるとノートパソコンのトラックパッドも使えないので、マウスも買わねばならない。マウスは最近お気に入りのを見つけたのでそれをもう一個、在宅勤務マシンに繋げっぱなしにするように買った。

また、仕事で使うマシンを、インターネットに安定的に繋ごうと思ったら有線LAN一択だが、作業机まで引いているLANケーブルには既に自前のマシンが刺さっているので空きがない。ハブを買わねばならない

テレワーク中は、某ルータとか作っている大手企業のWeb会議システムを利用してチャットや音声通話をする必要があるため、マイク付きイヤホンとかヘッドセットが必要になる。当初はiPhone 6sに付属していたマイク付きイヤホンで凌いでいたが、なんというかあまりにもしょぼいので、ヘッドセットを買うことにした。お値段4500円なり。

……とまあこのような調子で、仕事をするための色々を揃えているとちょっとずつであるが出費が増えてきて痛いのである。更にいうと、テレワーク中の昼食もデリバリーに頼る機会が増え、家計簿を締めてみるとその出費に驚かされた。

緊急事態宣言の解除と、ケチな会社

そうこうして慣れないテレワークをしている間に、政府は緊急事態宣言を大阪府でも解除した。一応、緊急事態宣言が解除されても本社曰く「テレワーク推奨」とのことだったので、そのままテレワーク主体で推移するのかと思いきや……

事業所の偉い人「テレワーク率2-3割な」
上司「テレワーク率2割な」

ハァ〜〜〜〜〜〜(クソデカため息)

ということがあり、6月以降は週に1-2度程度テレワーク、あとは今まで通り出勤という形で業務に就いている。こんなのでコロナ対策になっているのか非常に不明である。第二波が来たらどうするんだろ。

また、本社から新たな通達が来た。曰く「月に半分以上テレワークしている人は定期代出さないからね☆」とのことである。
そういえば、IT業界ではF通が「通勤手当廃止、オフィス半減、在宅勤務手当支給」になるというニュースが流れてきた。弊社もその流れに乗るのか?と思ったものの、相変わらず在宅勤務手当は支給されないみたいである。じゃあ会社が勝手に定期代削減して終わりじゃねーか。原資はあるんだから従業員に還元しろよ。

 

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とまあ、色々あったのであるが、テレワークができる業種、テレワークでも申請した通りに残業代が出るだけでも恵まれているのかもしれない。後者は本来は当然のことであるが……

弊社……ではなくコロナ対策を頑張っているみなさまに感謝をしつつ、明日もリモートデスクトップに励むこととしよう。

*1:鉄道会社・ルート・定期券の期間によって異なる。ちなみに、とあるバス会社で、1ヶ月定期で22往復しないと元が取れないものを見たことがある。